9号「住まい」

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シニアかわら版9号(2009年9・10月)
シニアかわら版9号(2009年9・10月)

 

・若い時健康な時から「住」の準備を「年輪」安岡さんに聞く(1面)

 生きていくうえで基本の衣食住、特に老いてからの「住」は病気が重なりがち。
 昔は多世代同居の大家族の中でみんなが自然に面倒をみてくれる形で過ぎていきましたが、核家族の今、どのような所でどう過ごすのが一番自分らしいのか、元気な時から考えておく必要があります。介護の仕事に携わられて24年の、「サポートハウス年輪」理事長・安岡厚子さんにお話を聞きました。


(準備と言っても、その時にならないとわからないと思いますが…と前置きして)
 年に1回でも2回でも元気な時から家族とコミュニケーションをとっておくことが大切です。自分の子供でも離れて暮らすようになると、別の人間になっています。親は将来どんな介護をということだけではなく、人生をどう考え、また日頃の活動などを知らせ、子供はそのことを理解し、先々介護が必要となった時、「おふくろらしく、おやじらしく人生をまっとうしてほしい」と願うようになってくれているのが一番なのです。2人の子供を同じように育てたつもりでも、下の子はかわいがってもらっていないと親の介護を拒否。期待もあり大事にした上の子もいざとなると拒否し、結果は「一方通行の愛」で子供に見放された人がいます。逆に兄弟の仲がよく、お嫁さんと合わせて4人が介護サービスを使い、ローテーションを組んで泊まりながら親を見送った人もいます。本当は子育てのところから始まっているのです。親の人生を、また子供の人生を尊重し合える関係を、若い頃からつくっておきたいものです。また、どういう風に死を迎えるか、それはどう生きるかにつながります。延命治療はここまでときちっと書いておき、家族のコミュケーションの場で知らせておくのも大事なことです。今、厚生労働省は全体のベッド数が足りないので、自宅で最期を迎えるようにという考えです。在宅での死は警察が入る対象となるため、かかりつけ医を決めておくことが必要です。良い送り方をすると残された人も良い人生となるのです。


(有料老人ホームの選び方は)
不動産会社の信用度を調べるためにまず経営状態を知ること、そして生存退去率を見てみるなどいろいろあります。体験入居をしてみるのもいいことです。入居者の笑顔や表情、職員の態度などが格好の判断材料になります、食事を予約して食べてみてください。契約書はよく読み、自分が住むとしたらと考えてみると分かりやすいです。


(グループホームはどう考えれば…)
 認知症の人のための住まいです。認知症の方の介護は、家族だけでは無理な場合が多いのです。元気な時と比べて人が変わったようになることもあり、接し方が難しいのです。ついのすみかではなく通過施設とされています。医療依存度が高くなると退去される例が多いのが現状ですが、認知症の介護はプロに任せる方がいいと思います。


(独り暮らしで最期は自宅でと希望する人は…)
 独居だけれど、どうしても最期を自宅でと考えている人は、かかりつけ医にその意思をはっきり示しておくと、訪問看護や在宅ホスピスで支えてもらえます。西東京市でもそのようなことができるようになってきています。

        (芝久保町・伊東)


・賃貸に住む。建て替のポイント(2面)
・無料耐震相談会を利用しよう。有料老人ホームを検討する(3面)
・不動産売却危ない事例。危険な踏切りに対策を(4面)

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